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芥川賞受賞の李琴峰さん「全力を込めた」=インタビュー/台湾

2021/07/16 17:56
李琴峰さん=7月14日、東京

李琴峰さん=7月14日、東京

(東京中央社)小説「彼岸花が咲く島」で第165回芥川賞を受賞した台湾人作家、李琴峰(りことみ)さんが14日、受賞記者会見後に中央社の単独取材に応じ、心境を語った。

李さんは受賞の感想を聞かれると「自分が受賞するのは当然」と断言。だが、それはおごり高ぶっているからではない。「私の作品が他の人より優れているというわけではなくて、自分の作品に全力を込め、書きたいものを必死に書いたからだ」と打ち明ける。

どの賞でも受賞は当然という李さん。しかし、別の角度からみると、受賞するかは運だと話す。審査員が一人違っていれば、別の人が受賞していたかもしれない。「いずれにせよ、(受賞は)光栄」だと喜ぶ。

李さんは「彼岸花~」の中で中国語、日本語、台湾語(台湾閩南語)といくつかの琉球語を混ぜ合わせ、新たな言語を作り出した。このアイデアが生まれた理由について李さんは、言語学を専攻していた経験があったのに加え、北東部・宜蘭に日本語が混ざってできた言語(宜蘭クレオール)があることを知っていたからだと説明する。そのため、言語の実験ができるかもしれないと考えた。新しい挑戦だったと李さんは話す。

記者会見で社会と文学の関わりで考えていることを聞かれた際、李さんは、ここ数十年の日本文学は政治に言及したり社会の問題に踏み込んだりすることに抵抗感があるように感じるとの見解を示した。なぜ政治の要素を作品に盛り込むのか尋ねられると、「政治は私たちの生活の多くの面に影響する」とし、「小説や文学といったものは故意に政治的要素を避ける必要はない」との考えを述べた。また「政治は確かに私たちの生活、人生、さらには生死にまで影響する。だから書かないといけないと思う」と語った。

(楊明珠/編集:名切千絵)


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