(台北、桃園中央社)中華民国(台湾)と外交関係を結ぶ太平洋の島国、パラオのウィップス大統領夫妻を乗せたチャーター機が28日午後、台湾に到着した。ウィップス大統領は30日、蔡英文(さいえいぶん)総統と総統府で会談する。
ウィップス大統領が1月に就任してから初の外遊で、新型コロナウイルスの感染拡大以降、台湾を訪問した最初の外国の首脳となった。これについて総統府の張惇涵(ちょうじゅんかん)報道官は、台湾とパラオの厚い友情と双方の感染抑制の成果を示すものだと喜んだ。
台湾とパラオは今月17日、互いに入国規制を緩和し観光往来を再開させる「トラベルバブル」の始動を発表。ウィップス大統領は訪台期間中、観光PRイベントへの出席も予定されている。来月1日の帰国の際には、トラベルバブルを利用したパラオ行きの第1便に搭乗する。
空港に降り立ったウィップス大統領はあいさつで、トラベルバブルを構築できたのは蔡総統や台湾の衛生福利部(保健省)による尽力で台湾が感染を封じ込めたからだと言及。台湾とパラオの間には深い信頼関係が築かれているとし、台湾からパラオへの来訪を歓迎すると述べた。
ウィップス大統領の訪台には、ヘネシー-ナイランド駐パラオ米国大使が同行している。ウィップス大統領は、今回の旅は台湾、パラオ、米国が共に努力したことで実現したとも語った。
(呉睿騏、葉素萍、游凱翔/編集:楊千慧)