(台北中央社)李永得文化部長(文化相)は16日、同部主催の音楽賞「ゴールデン・メロディー・アワード」(金曲奨)について、標準中国語(マンダリン)の作品を対象にした各賞の名称を現在の「国語」から「華語」に変更する方針を明らかにした。台湾固有のエスニックグループが使用する言語の保存や振興を後押しする「国家言語発展法」が2019年に公布されたのを受け、名称変更によって言語の多元的な発展を目指す。
台北市内で開かれた同部主催のコンサートに出席した際に述べた。
同法では、国家言語を「台湾固有の各エスニックグループが使用する自然言語と台湾手話」と定義。「国家言語は一律に平等」と定め、「国家言語の使用において差別や制限を受けてはならない」と明記された。
文化部によれば、現在の「国語」部門の各賞の名称を「華語アルバム賞」「華語男性歌手賞」「華語女性歌手賞」にそれぞれ変更する予定。金曲奨が華語流行音楽における重要な賞であり、アジア市場や国際市場に目を向けているのを考慮し、音楽ストリーミングサービスの分類を参考にしたと説明した。
この日、台湾語、客家語、原住民族(先住民)語の流行音楽の発展を記録した映像も初めてお披露目された。戦後の1945年から2020年までの変遷を100人以上の音楽関係者へのインタビューを通じて紐解く内容となっている。3月に文化部の映像プラットフォーム「iMedia」で全40本の動画が公開される。
(編集:名切千絵)