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  • コラム

伝統菓子に出会える町、台湾・鹿港を歩く

2016/07/31 17:36

鹿港天后宮

鹿港天后宮

(台北 31日 中央社)清の時代に港町として栄えた彰化県鹿港。毎日多くの観光客が訪れる中部を代表する観光スポットとして知られているが、長い歴史に培われた数多くの伝統菓子があることも特徴の一つとして有名だ。今回は鹿港老街発展促進会の魏秀娟理事長の案内で、その中でも特に老舗とされる菓子店を訪ね、各店自慢のおいしさを味いながら、関係者から話を聞いた。

▽牛舌餅:玉津香牛舌餅

形成された牛舌餅。このあと130度に熱した鉄板で約6分間焼き上げれば完成。

形成された牛舌餅。このあと130度に熱した鉄板で約6分間焼き上げれば完成。

小麦粉をこねて焼いた小判形の菓子「牛舌餅」。香ばしさが食欲をかきたてるだけでなく、サクサクとした食感が楽しい。1948年に創業した同店は、確かなおいしさで2009年から連続3年、彰化県の「十大お土産」に選出された名店だ。

2代目の李岳隆さん

2代目の李岳隆さん

持ち運びに便利で日持ちがし、寺廟が多い同地で参拝やお土産に最適な菓子として人気になったと牛舌餅の歴史を語るのは2代目の李岳隆さん。元々の味以
外に、ナガイモ、イチゴ、黒糖などを使った新商品や、従来のものより薄型にした独自商品も開発した。また、宜蘭の牛舌餅や他店との差別化を図るため、新たなブランド名「鹿港餅」も考案。積極的に商品のアピールを図りたいとする意気込みが感じられた。

▽台湾風落雁:玉珍斎餅舗

単鳳眼を手に持つ5代目の洪敏騰さん

単鳳眼を手に持つ5代目の洪敏騰さん

粉状にしたもち米に砂糖を混ぜて型に入れて乾燥させた台湾風落雁。139年の歴史があるという同店は、手間暇を惜しまない手作り商品の販売を続け人気だ。日本統治時代の1926(大正15)年には東京で開かれた全国名産菓子調査会による品評で名誉金賞などを獲得し、おいしさは折り紙付き。

日本統治時代の1926(大正15)年に全国名産菓子調査会の品評で獲得した名誉金賞の賞状(複写)。

日本統治時代の1926(大正15)年に全国名産菓子調査会の品評で獲得した名誉金賞の賞状(複写)。

切れ長の目を連想させる「単鳳眼」は、「富裕層のお菓子」として根強い支持を集める。1個の長さは3センチにも満たない大きさだが、5代目の洪敏騰さんによると、「ゆっくりと少しずつ味わうもの」だという。伝統を守る一方、近年はイチゴやチョコレート味などの変わり種商品も開発。これからも時代に合わせた商品で消費者を引き付けたいとしている。

▽麺茶:怡古斎人文茶館

上の茶色い液体が麺茶。かき氷もある。

上の茶色い液体が麺茶。かき氷もある。

小麦粉にゴマや油を混ぜて炒めた「麺茶」。水を入れた場合はストローを使って飲むあっさりとしたドリンクになるが、お湯を入れた場合はとろみが出るため、スプーンですくって食べる。口に入れた瞬間ゴマの風味が広がり、初めて食べてもどことなく懐かしい味がするから不思議だ。

食後の満腹感は抜群。同店では粉末状の「麺茶」に仙草と呼ばれるゼリーに台湾風わらび餅、リョクトウをトッピングしたかき氷もあり、これを目当てに来店する観光客も多いそう。時代に合わせた変化を加え
ながらも、伝統の味を守っている。

(齊藤啓介)


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