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  • 社会

トビでネズミを駆除 台湾各地に広まる 屏東の大学が普及を後押し

2019/10/05 12:38
カタグロトビ=屏東科技大鳥類生態研究室のフェイスブックから

カタグロトビ=屏東科技大鳥類生態研究室のフェイスブックから

(屏東中央社)農園にトビが休める止まり木を設置することで、ネズミや害鳥による被害を減らす農法が台湾各地で徐々に広まっている。その背景には、屏東科技大鳥類生態研究室(屏東県)の取り組みがある。止まり木の作り方をインターネット上で紹介するなどし、“トビ農法”の普及を推進している。

トビは行政院(内閣)農業委員会のレッドリストで希少種に指定されている。一時は台湾での生息数が100羽余りにまで減少していた。同研究室は2013年、トビの追跡調査を実施。農家がアズキの種まきをする際に使用している殺虫剤やネズミ駆除剤が、トビの命を奪う一因になっていることを発見した。

そこで、2014年から駆除剤や除草剤を使用しないアズキ栽培の普及に乗り出した。2017年には、より自然にやさしい方式でネズミや害鳥の被害を防げるようにしようと、トビの止まり木や巣箱の設置といった生物的防除の方法の普及にも着手。屏東のパイナップル園で行った最初の実験では、トビ1羽が1日当たり約2~3匹のネズミを捕食していたという。研究室は農会(農協)などへのPRを始めたほか、インターネット上で止まり木の製作方法を紹介するなどし、今では屏東のほか、中部・台中や東部・花蓮、台東、南部・高雄など各地の農家が止まり木を設置しているという。

研究室の取り組みが奏功し、高雄、屏東地区の生息数は2014年の185羽から、2018年には250羽に増加した。

研究室の洪孝宇研究員は、トビ農法は台湾の畑で徐々に流行していると話す。効果は駆除剤には劣るものの、毒薬を使う必要がなく、より自然にやさしい形で栽培でき、より安全に生産できるメリットがある。

研究室は先日、フェイスブックに、止まり木を設置している農園で撮影されたさまざまな表情を見せるカタグロトビの姿を投稿。写真から読み取れるカタグロトビの心の声を募集したところ、5日午後0時までに1万8000件余りの「いいね!」が寄せられた。洪さんは、生態保全に熱心な人だけでなく、より多くの人にトビの保護について関心を持ってもらえたと喜びを語った。

(郭シセン/編集:名切千絵)


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