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日本食品禁輸継続、国民投票成立 野嶋剛さん、日台関係への影響懸念/台湾

2018/11/28 14:38
野嶋剛さん

野嶋剛さん

(台北 28日 中央社)日本と台湾で活動するジャーナリストの野嶋剛さんが27日、台北市内で講演を行い、台湾で24日に実施された統一地方選や国民投票の結果が日台関係に及ぼすと思われる影響について語った。国民投票では福島など日本5県産食品の禁輸継続の賛否を問う案件が賛成多数で成立となった。野嶋さんは、この結果を受け「日台関係は停滞する」との見方を示した。

地方選では台湾全土22県市の首長ポストのうち、与党・民進党が選挙前の13から6に減らす大敗を喫した。一方、2014年の前回選挙で惨敗した国民党は15県市で勝利を収め、勢力図は大きく塗り替えられた。野嶋さんはこの結果について、予想を上回る激変ぶりだったと驚きを示し、「何と形容したらいいか分からない」ほどだったと振り返った。

民進党の敗北の理由の一つとして、蔡英文総統が対日関係で目立った実績を残せなかったことを挙げた野嶋さん。蔡総統は就任当時、日本でも人気が高く、日台関係の進展に大きな期待が寄せられていたとしつつ、日本産食品の問題について「ボタンの掛け違い」があったと言及。「日台間のネック」となっているこの問題を解決できず、貿易協定の締結などに至らなかったと説明した。

日台間の政治的な関係が停滞したとしても民間の交流は今後も活発に行われるとの見通しを示した。だが、日本と中国の関係が改善に向かう中で、「日本は台湾と距離を置くようになる」とし、日台関係に大きな進展は望めないと懸念を示した。

台湾人の考え方について日本人は「反中、親日」だと誤解する傾向があると指摘。だが、台湾ではあくまで「台湾人にとって利益になること」が重視されるとし、食品問題をめぐる国民投票についても、親日的な感情や科学的根拠とは別に「台湾ファースト」の考え方に基づいて「ノー」を突きつける形になったと分析した。

日本5県産食品の禁輸措置継続に関する案件を含め、今回の国民投票を「国民党に逆利用された」と語った野嶋さん。だが2020年の総統・立法委員(国会議員)選で国民党が与党に転じた場合、この結果は「国民党に跳ね返ってくる」と述べ、食品の禁輸措置をめぐる問題の解決はますます困難になると示唆した。

(楊千慧)


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