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  • 社会

客家グルメ 客家の歴史を色濃く反映/台湾

2018/11/01 14:01
客家小炒(イカやネギなどの炒めもの)

客家小炒(イカやネギなどの炒めもの)

(台北 1日 中央社)北部の桃園や新竹、苗栗などの老街(古い町並み)を訪れると、台湾に居住するエスニックグループの一つ、客家の独特のグルメがよく目につく。台湾の客家料理といえば、塩漬け豚肉(鹹豬肉)や客家小炒(イカやネギなどの炒めもの)、梅乾扣肉(豚バラ肉と漬け菜の蒸し物)などが代表的。香りが豊かで、濃いめの味付け、塩分や油が多く使われているのが特徴だとされる。

このような特色には客家人が辿ってきた歴史が関係している。客家人は元々、中国大陸の黄河、長江、淮河流域に住んでいたが、自然災害や戦乱の発生によって、唐末から宋の時代にかけて南方への集団移動を余儀なくされた。

移住先の肥沃な平原にはすでに他の民族が暮らしていたため、客家人は丘陵や山地などに居住せざるを得ず、台湾に移り住んだ客家人も例外ではない。

山地は外部との交流が難しく、物資も乏しいため、食料の保存が重要となった。そのため、食料を塩漬けする文化が生まれた。また、先人は自分たちの手で荒れた土地を開墾する必要があり、過酷な肉体労働を強いられた。貧しい環境において少ない食料で体力を補い、満腹感を得なければならなかったため、味付けを濃くし、油を多用するようになったといわれている。山地で暮らしているため、客家料理には海の幸はあまり見当たらない。魚などは淡水魚などが中心となっている。

客家はコメを主食としており、コメ料理は変化に富む。細かくすりつぶしたコメをのり状にして水分を飛ばし、丸くこねた「○仔」は客家の特色ある料理の一つで、様々な形に姿を変える。そして○料理は年中行事にも欠かせない。砂糖やごま、ピーナッツなどをまぶして食べる「米齊△」(客家風もち)は冠婚葬祭で来客に振る舞われ、旧正月には「甜○」(甘いライスケーキ)や「肉○」(塩辛いライスケーキ)、「発○」(表面が割れて花びらのように開いた蒸しケーキ)を作り、新年を祝う。「蘿蔔○」(大根もち)や「菜包」(野菜まん)、「○條」(きしめんのようなもの)なども代表的な○料理だ。(○=米へんに反、△=米へんに巴)

客家の伝統的飲み物の一つには「擂茶」がある。擂茶とは、茶葉やゴマ、豆、ショウガなど数十種類の原料をすりつぶしたものに水を混ぜた飲み物。さすらいの民族である客家は臼のようなものは持って運べなかったため、代わりにすり鉢を発明し、現地で手に入る雑穀を粉状にしてお粥を作っていたという。現在ではあちこちをさすらう必要もなくなり、擂茶は年配者や来客をもてなす儀式となっている。

政府は客家が多く居住する北部・桃園から中部・台中までの地域を貫く省道台3線を「客家ロマンチック街道」と命名し、地域の国際化を目指すプロジェクトを進めている。客家グルメは重要な一部分と位置づけられ、客家の文化振興を担う機関や団体などによって、「客家弁当」の開発や客家料理コンテストなど客家グルメをPRする取り組みが行われている。

(編集:名切千絵)


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