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「N95」マスクの重要技術を開発 台湾人研究者、感染防止へ貢献続ける

2020/04/24 14:13
N95マスク=豊原医院提供

N95マスク=豊原医院提供

(台北中央社)新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受け、「N95」規格の高性能マスクの需要が高まっている。N95マスクにおいて重要な役割を担う技術を開発したのは、台湾の研究者、蔡秉イツさんだ。蔡さんは退職後の現在も、使い捨てマスクの消毒法を発表するなどし、新型コロナウイルスの感染拡大防止に貢献している。(イツ=火が4つ)

「N95」は米国立労働安全衛生研究所が定めた規格で、0.3マイクロメートルの微粒子を95%以上捕集するという基準に適合したマスクを指す。蔡さんは米テネシー大の研究者だった1992年、メルトブロー不織布を電石化させる技術を開発。静電気で微粒子を吸着することで、捕集効率を向上させることに成功した。2018年にも、水の摩擦を利用して帯電させる新技術を開発した。

蔡さんは1957年、中部・台中生まれ。台北工業専科学校(現台北科技大)で化学繊維について学んだ後、繊維研究機関や染色仕上げ会社を経て米国に留学。テネシー大で博士号を取得し、1984年から2019年まで同大ノックスビル校先端材料合同研究所で研究教員を務めた。

今年に入り、新型コロナの感染が世界的に拡大すると、蔡さんはマスクの材料や消毒法に関する文章を発表。実験結果を基に、摂氏70度の空気で使い捨てマスクを30分間加熱する消毒方法を提案し、アルコール消毒はマスクのフィルター機能を低下させるため、適さないと紹介した。台北科技大によれば、蔡さんは米国の複数の大学にマスクの材料に関する知識を伝えているが、報酬はもらっていない。蔡さんは「もし選べるとしたら、1億米ドルよりも1億人の命を救うことを選びたい」と話しているという。

(許秩維/編集:名切千絵)


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