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  • 経済

急ピッチで進むマスク生産ライン製造 工作機械企業が組織を超えて協力

2020/03/19 18:17
マスク生産ライン製造の「ナショナルチーム」のメンバーたち

マスク生産ライン製造の「ナショナルチーム」のメンバーたち

(台北中央社)台湾ではマスク増産に向け、マスク製造装置の製造が急ピッチで進められている。この任務には、世界に誇る高い技術力を有する工作機械メーカーが多数参加し、組織の枠を超えて力を貸している。

マスク増産のため、政府は1月末、マスクの生産ライン60基の購入を決めた。60基の製造から引き渡しまでには、通常は4~6カ月はかかるとされる。だが政府の発表を受けて結成された「工作機械ナショナルチーム」は作業開始からわずか25日で引き渡しまで完了させた。60基は今月上旬から稼働を始めている。政府が先月下旬に追加購入した32基は、今月20日までの完成を目指している。

ナショナルチームには政府系研究機関3機関や工作機械・部品工業同業公会(同業組合)に所属する企業20社以上が参加。100人を超える規模で製造を行い、組合会員だけでも延べ2000人以上が製造に協力している。

製造を支援する企業には、各分野で世界的に一目置かれる企業も少なくない。哈伯精密(台中市)は工作機械の温度補償制御において欠かせない技術を有しており、日本の工作機械メーカー上位10社中7社に同社の製品が使われているという。盈錫精密工業(同)はナットで世界シェア3位を誇る。慶鴻機電(同)は台湾最大の放電加工機メーカーで、世界5位に位置する。

生産ライン92基のうち50基以上は、新北市の山間部にある工場で製造されている。「ここに来るのはみな各企業のエリートやマネジャー、ベテラン従業員だ」と同業組合の許文憲理事長は説明する。普段は熾烈な競争を繰り広げている企業が、今回は心を一つに手を組んでいる。異例のスピードで生産ラインを作り上げたことについて許理事長は「私たち自身も信じられない」と胸を張る。

工場では企業や世代を超えた交流も生まれている。ナショナルチームの一員である普森精密主軸工業の陳宇旭さん(63)は、若い技術者から新しい知識を学び、自身も数十年の経験を若者に伝えているという。陳さんは、ベテラン、若者が互いに補い合い、連携してこの戦いに挑むことで、世界に台湾の技術者の実力を知らしめると同時に、このナショナルチームの経験は台湾の工作機械産業のさらなる飛躍を後押しすることになるだろうと語った。

92基が全て稼働開始すれば、マスクの1日当たりの生産量は1300万枚以上に達する見込み。

(鍾栄峰、蔡ホウ敏、呉柏緯/編集:名切千絵)


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