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  • 経済

台湾で広がる料理宅配 環境整備で配達員の権益保障へ

2019/12/31 12:17
フードパンダとウーバーイーツの配達員=資料写真

フードパンダとウーバーイーツの配達員=資料写真

(台北中央社)料理宅配サービスの利用拡大に伴い、台湾では配達員の権益を守るための環境整備が進んでいる。配達員の安全に関するルールを労動部(労働省)が定めたほか、自治体や労働者の双方からも配達員の権益を保障しようとする動きが出ている。

料理宅配サービスは近年、台湾で急速に広まっている。2強とされるのは、フードパンダ(foodpanda)とウーバーイーツ(UberEats)だ。フードパンダによると、同社の今年1月時点の会員数は台湾に進出した2012年の35倍になり、配達員数は55倍に増加した。一方で、配達中の事故が相次ぎ、今年10月の国慶節連休期間中には、配達員が死亡する事故が2件発生した。死亡した配達員はそれぞれウーバーイーツ、フードパンダに勤務していた。だが、両社は配達員の労働保険を納付しておらず、死亡した配達員は労災の保障を受けられなかった。さらに、ウーバーイーツは台湾で企業登記をしていないため、労働保険の強制加入が適用されず、企業側に処罰が下されなかった。

労動部は今年10月、料理宅配サービスの安全な作業に向けたルールを制定。今月3日には労災保険加入に関する項目をルールに盛り込んだ。ルールに法的拘束力はないが、職業の安全に関する規則にこのルールの項目が盛り込まれる見通しで、施行されれば、違反した業者には最高で30万台湾元(約109万円)の過料が科される。

台北市政府は18日、料理宅配業者を対象にした行政規則を発表。配達員の傷害保険加入や台風など自然災害時の配達停止などが盛り込まれた。同市は他県市に先駆け、関連の自治条例の制定にも乗り出しており、市議会で審議が進められている。

配達員として働く労働者側も、自らの権利を守るための仕組みづくりに動き出している。11月下旬、料理配達サービスの配達員でつくる台湾初の労働組合「台北市網路平台外送員職業工会」の運営が正式に始まった。フードパンダは労働組合の設立に好意的な見方を示しており、配達員の加入を奨励している。

(呉家豪、呉欣紜、張雄風、梁珮綺、蔡ホウ敏/編集:名切千絵)


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