Menu 戻る
  • 経済

誠品30周年 今後は店舗とネットつなげ「シームレスな体験作り」へ/台湾

2019/03/13 15:11
記者会見に臨む呉旻潔氏(右から3人目)、林懐民氏(同4人目)、童子賢氏(同5人目)ら

記者会見に臨む呉旻潔氏(右から3人目)、林懐民氏(同4人目)、童子賢氏(同5人目)ら

(台北 13日 中央社)「誠品書店」などを手掛ける「誠品」グループは12日、開業30周年を記念する記者会見を台北市内で開いた。書店を核に据えながら、特色ある雑貨や小物の販売、映画館、展示スペース、ホテルなども手掛け、台湾の「文創(文化クリエーティブ)」産業の発展に力を注いできた30年。呉旻潔董事長(会長)は次の10年の展望について、実店舗とアプリ、ECサイトなどのインターネット空間をつなげ、隔たりをなくすことで「シームレスな体験の提供を目指す」と意気込んだ。

誠品書店は旻潔氏の父、故・清友氏が1989年、台北市内に開業。戒厳令が解除されたばかりの台湾で本の販売を通じて人々に新たな価値観を提供し、文化の育成を目指した。開業以来、連続15年間赤字を計上したが、2004年、複合的な売り場スタイルを確立し、初めて黒字に転換。中国や香港でも展開し、今秋には初めて中華圏を飛び出し、東京日本橋に出店する。

誠品が目指す方向の1つとして「読者が本を探す始発駅であるとともに終着駅でもあること」を掲げた旻潔氏。今後は店舗数の拡大よりも既存の店舗や販路を活用し、「個人に特化したサービス」を提供していく方針で、「人への理解」に焦点を当てた販路の開拓を目指すという。次世代通信規格「5G」の普及を見据え、リアルな売り場空間とネット上のバーチャル空間の垣根をなくしたスムーズな購買体験作りに向けて転換を図っていく考えだ。

会見には清友氏と親交があった台湾のダンスカンパニー、クラウド・ゲイト(雲門舞集)の創設者、林懐民氏や、誠品への支援を続けてきた電子機器の受託製造サービス(EMS)大手和碩聯合科技(ペガトロン)の童子賢董事長も出席。旻潔氏は、林氏がクラウド・ゲイトを立ち上げたことが清友氏に誠品を開業する勇気を与えたとし、童氏については「誠品の恩人」だと述べ、それぞれ感謝を伝えた。

また会見では、誠品と関わりのあるアーティストやクリエーター8組が代わる代わる登場し、パフォーマンスを披露。台湾の文創文化の発展をけん引してきた誠品の歩みを示す演出がなされた。

(楊千慧)


Share on Facebook  Share on plurk  Share on twitter  Share by email  Share on LINE
Top