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蔡総統掲げる「中華民国台湾」 独立か統一、2択を超越

2020/05/21 17:04
中華民国国旗と孫文の肖像画に向かって宣誓する蔡総統=5月20日、台北市・総統府

中華民国国旗と孫文の肖像画に向かって宣誓する蔡総統=5月20日、台北市・総統府

(台北中央社)統一か独立か、もしくは「中華民国」か「台湾」かの間で揺れ動いてきた台湾政治。蔡英文総統は「中華民国台湾」という言葉でその2択を超え、有権者の支持を勝ち取った。専門家は、蔡総統が「中華民国としての体制」と「台湾アイデンティティー」を融合させることで台湾政治の形を変えたとの見方を示している。

蔡総統は20日、2期目の就任演説の終盤で、「過去70年間、中華民国台湾は度重なる挑戦の中で、より強くなり、より団結してきた」と言及。「中華民国は団結できる。そして、台湾は安全でいられる。台湾人として光栄に思える」とも語った。

学術研究機関、中央研究院の研究員、林宗弘氏は、台湾アイデンティティーは長期的に見れば高まっているといえるが、それが経済的な利益と相反するとき、政府は両岸(台湾と中国)関係をうやむやにしようとする傾向があると指摘。蔡総統も1期目の前半はそうだったという。

林氏と与党・民進党の元立法委員(国会議員)、林濁水氏が声をそろえてターニングポイントとして挙げるのは、昨年1月、中国の習近平国家主席が「一国二制度」による台湾統一を掲げた際、蔡総統が「決して受け入れない」と表明したことだ。その後、香港で大規模な反中デモが発生したこともあり、台湾アイデンティティーはさらなる高まりを見せていった。

蔡総統は今年1月の総統選で再選された後、英BBCのインタビューで、「われわれはすでに中華民国台湾という名の独立国家だ」と断言。与党・民進党の羅致政氏は、台湾の新型コロナウイルス対策が国際的に評価されたことで、台湾アイデンティティーは一層強化されたと語る。

だが、こうした台湾の民意の変化に加え、新型コロナの対応を巡る追及で習政権の不安定さが増すと、中国の台湾に対する圧力はさらに強まるとみられる。中央研究院の林氏は、いかに両岸関係の安定を維持しながら国家の安全を確保していくかが、今後4年間、蔡総統にとって大きな課題になるとの考えを示した。

(葉素萍/編集:楊千慧)


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