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香港政府、台湾当局による容疑者護送を拒否 台湾が反発

2019/10/23 15:25
23日に出所した香港人の男

23日に出所した香港人の男

(台北中央社)台湾で女性が殺害された事件で、別の罪で香港で服役していた容疑者の香港人の男が23日午前、出所した。台湾の政府は香港に職員を派遣して男を台湾に護送する方針を香港政府に通知していたが、香港政府は同日未明、報道資料で「境外での法執行であり、香港の司法管轄権を尊重していない」としてはねつけた。これに対し、台湾の対中国政策を担当する大陸委員会は同日、「香港政府は政治的目的や計らいを成し遂げるために容疑者を野放しにしている」と非難した。

男は昨年2月、旅行先の台北市内で交際相手の香港人女性を殺害した疑いで、台湾警察から指名手配されている。台湾は刑事分野で国際間で協力する「刑事共助」の制度構築とそれによる容疑者引き渡しを香港政府に求めてきたが、香港から回答は得られていなかった。一方で香港政府は、この男の事件処理を理由に、香港から中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正を推進し、大規模デモの引き金となった。

香港政府は男の出所を前に、男が台湾で「自発的に自首」する意向だと発表。合法的に実施可能な協力を台湾に提供する姿勢を示した半面、台湾と刑事分野で協力する法律がないことを強調したため、台湾側の反発を招いた。台湾側は、香港政府の狙いは「逃亡犯条例改正の正当化」(蘇貞昌行政院長)だとの見方を示している。

台湾が男の「自首」を認めれば、台湾は罠にはまる恐れがある。香港は諸国と刑事共助協定を結んでいるが、台湾とは取り決めを締結していない。香港政府が説明した逃亡犯条例改正の必要性の理由も含め、これらはいずれも中華民国を主権国家とみなしていない事実に基づくものであり、台湾が刑事共助による容疑者引き渡しを諦めれば、「一つの中国原則」を承認したことになる可能性がある。

蔡英文総統は23日、この事件に関して離島・金門で談話を発表し、「逮捕しかない。自首という問題はない」と言及。司法協力、とりわけ関連の証拠の提供を香港政府に引き続き求める姿勢を示し、香港政府に対し、このことから逃れないよう求めた。

(繆宗翰、沈朋達、游凱翔/編集:名切千絵)


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