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中国、今年の台湾「金馬奨」参加見送りへ 中華圏映画の祭典

2019/08/07 16:41
金馬奨のトロフィー=資料写真

金馬奨のトロフィー=資料写真

(台北 7日 中央社)中華圏映画の祭典「ゴールデン・ホース・アワード」(金馬奨)に今年、中国の映画関係者が参加しない見通しであることが7日分かった。中国の国家新聞出版広電総局の機関紙が報じた。理由について、中国の対台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室(国台弁)の龍明彪副主任は、台湾の現在の政治情勢などが「さまざまな問題を引き起こす」と言及した。

金馬奨は台湾で1962年に創設された映画賞で、今年で56回目を迎える。世界中の中国語、華人映画を対象としており、中華圏で最も名誉ある映画賞の一つに数えられている。今年は10月1日にノミネート作品が発表され、11月23日に授賞式が行われる。

行政院(内閣)のKolas Yotaka(グラス・ユタカ)報道官は7日、台湾への制裁だとしたら誤った行動だと中国を非難。金馬奨不参加によって「損失を被るのはもちろん台湾ではない」と述べた。

中国は独立志向を持つとされる蔡英文政権への圧力を強めている。先月末には中国から台湾への個人旅行許可証の発行を停止すると発表した。だが、今回の措置は制裁というより、リスク回避の意味合いが強いとの見方もある。

昨年の授賞式では、両岸(台湾と中国)関係に絡む社会運動にスポットを当てた「我們的青春、在台湾」でドキュメンタリー賞を手にしたフー・ユー(傅楡)監督が受賞スピーチで「われわれの国家が真の独立した個体としてみなされることを願う」と発言。その後、主演女優賞のプレゼンターを務めた中国の俳優トゥー・メン(ト們)が「再び『中国台湾』金馬奨に来られたことを光栄に思う」などと述べ、式典後に開かれた金馬主催のパーティーには、中国の俳優、監督らの欠席が相次いだ。授賞式後には、今後の金馬奨への中国作品の出品を危ぶむ声が上がっていた。(ト=さんずいに余)

中国の映画関係者は7日、中央社の取材に応じ、金馬奨への参加の是非について「業界内では長く議論されていた」と漏らした。昨年の授賞式での出来事に触れた上で、台湾は来年1月に総統選挙を控えていることにも言及。昨年のように舞台上で政治的な発言が飛び交い、台湾人の反中感情が高まることを中国当局が懸念しているとの見方を示した。

中国の金馬奨不参加への影響について、ベテラン映画プロデューサーの李亜梅さんは、中国側のボイコットが2~3年で終われば賞の公正性や地位に影響はないと分析。だが、5~10年続くようであれば、影響は必ず受けるとの考えを示した。

国台弁の龍副主任は、金馬奨への不参加は両岸における映画交流の中断を意味するのかと台湾の記者に問われると、「中断ではない。一時的な見送りだ」と回答。復帰の時期については「また話す」と述べるにとどめた。

(繆宗翰、顧セン、洪健倫、陳家倫/編集:楊千慧)


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