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中国籍取得の男性、台湾の戸籍抹消に訴訟の構え 内政部は処分の正当性主張

2019/04/09 14:11
内政部の陳宗彦次長

内政部の陳宗彦次長

(台北 9日 中央社)中国大陸籍取得によって中華民国(台湾)の戸籍抹消処分を受けた男性が、台湾当局の行為は憲法違反だとして行政訴訟を起こす構えを見せている。内政部(内務省)の陳宗彦次長は8日、処分は法律にのっとったものだとし、正当性を主張した。

両岸(台湾と中国)の人々の交流について定めた「台湾地区・大陸地区人民関係条例」(両岸条例)では、台湾地区の人民は大陸地区の戸籍や旅券(パスポート)を取得してはならず、違反した場合には台湾地区の人民の身分を喪失し、選挙権など台湾地区の戸籍から派生する関連の権利を失うなどと定められている。

内政部移民署によれば、男性は今年に入り、「大陸地区の人民」の身分で観光目的で台湾に入境。両岸条例違反の発覚を受け、移民署から通知を受けた戸政事務所(戸籍業務を担当する役所)が先月18日に男性の戸籍登記を抹消した。

陳次長は中央社の取材に対し、台湾に戸籍を有してこそ投票権や国民健康保険などの基本的権利が受けられるのであり、戸籍がなければ関連の権利はないと説明。中国の戸籍を取得し、中国旅券を持ちながらも台湾で関連の権利を享受できるということはありえないとし、台湾の戸籍を回復するには中国の戸籍の廃止が必要だと述べた。

香港メディアによると、現在80代の男性は12歳の時に南京から台湾に移り住み、1996年に国連機関を退職した後、2003年に北京に移住。日中戦争時の南京事件に関し、米国人宣教師ジョン・マギーが撮影した記録映像の完全版を米国で発見し、南京市の「南京大虐殺記念館」に送ったなどの貢献がたたえられ、昨年12月、南京の戸籍が与えられたという。男性は香港メディアに対し、台湾で内政部移民署などを相手取って訴訟を起こす方針を明らかにした。

(王承中、黄麗芸/編集:名切千絵)


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